独学で気象予報士試験に合格した私がおすすめする勉強法とスケジュール

働きながら独学で気象予報士試験に1年で合格した私がおすすめする勉強法とスケジュールをお伝えしたいと思います。

難関資格の気象予報士試験に合格するためには、よほどの能力がない限り1年以上の勉強期間が必要とされています。

特に独学で目指すには、受験者が少なく参考書や問題集もあまり種類がない上に実技試験では自己採点が難しいなど、さらに難易度が上がります。

そこで今回は効率的に独学で合格するために私なりの勉強法やスケジュールをお伝えします。

この記事の内容

・私が合格するまでの勉強法とスケジュール

・気象予報士試験の受験を決めたら

・目標勉強期間と1週間の勉強時間

・一般知識・専門知識の勉強法

・免除なしの場合の実技試験対策と2科目合格後(免除)の実技試験対策

・どうしても合格できない場合

私が実際に気象予報士に合格するまでの勉強法とスケジュール

合格するまでの経緯を簡単に説明すると以下の通りです。

2023年1月から勉強を開始

8月に1回目の気象予報士試験を受験
→一般知識・専門知識合格、実技試験不合格

12月から2回目の気象予報士試験に向け勉強を再開

2024年1月末に2回目の気象予報士試験を受験→実技試験合格

勉強を開始してから合格までの期間
1年1ヶ月(13ヶ月)

実際に勉強をしていた期間
10ヶ月

受けた回数
2回(第60回、第61回)

合格までにかかった勉強時間
約410時間

詳しくはこちらに書いていますので参考にしてください。

使用した参考書についてはこちらでまとめています。

気象予報士試験の受験を決めたら

あなたが気象予報士試験の受験を決めたら、まずはどの試験で合格するかを決める必要があります。

気象予報士試験は年に2回試験が実施され、またマーク式の一般知識・専門知識は1度合格点を取ると1年間科目が免除されます。

気象予報士試験についてはこちらで詳しく書いています。

一般的には1回の試験で全て合格することはかなり困難で、2〜3回の受験での合格を目標とする方が多い印象です。

従って、1回目の試験で実技試験まで合格を目指すのか、それとも実技試験を2回目以降の目標とするのかでかなりスケジュールに違いが生じます。

私の個人的な考えですが、次の点を基準に目標設定をすると良いと思います。

一発合格を目指しても良い人

  1. 大体試験前3ヶ月間に最低でも週30時間以上集中できる勉強時間を確保できる人
  2. 気象・地学・物理学などの勉強したことがあり、得意科目と言える人
  3. 10〜30代の若い人、それと同じくらい知識の吸収力を持つ自身のある人
  4. これまでに比較的難関な資格試験(目安の必要勉強時間1,000時間程度以上の資格)の合格歴がある人

上のうち1はほぼ必須で、2〜4は多ければ多いほど良いです。

1の集中できる勉強時間とは、机に向かい、少なくとも1回に90分くらいは他のことを気にせず勉強できる必要があります。またそれだけの時間、集中力が続く気力も必要です。これは後ほど詳しく書きますが、実技試験合格のために必須な条件です。

2〜4はあくまでも主観的なものなので、自信がなくても熱意さえあればなんとかなるとは思います。

まとまった勉強時間が確保できない人や初学である程度基礎知識がない人、その他大勢の一般人は2〜3回での合格を目指すことをおすすめします。

ただもちろん、最初から完全にどっちと決める必要はなく、ある程度理解力に自信があって効率的に勉強できるなら一発合格を目指して勉強しつつ、ある程度試験日が近づいた頃に現実的な判断をするというのも全然アリな考えだと思います。

実技試験の負担はかなり大きいから「諦め」も肝心だよ

目標勉強期間と1週間の勉強時間

ここでは、一発合格を目指す場合と、そうでない場合に分けてお伝えします。

一発合格を目指す場合

目標勉強期間・・・5~7ヶ月、最低でも4ヶ月

1週間の勉強時間・・・20時間/週、直前は40時間/週以上

年に2回試験がありますので、8ヶ月以上の勉強期間を考える人は最初から2回での合格を目指して勉強することをおすすめします。

やはり短期集中である以上、直前の勉強時間の確保は必要です。なかなか仕事と両立して時間を捻出するのは難しいと思います。逆に学生などある程度時間に余裕がある方であればチャンスは増えるでしょう。

ただ困難には変わりませんが、中には仕事をしながら一発合格している人もいますので、才能に自信がある人は狙ってみては?

複数回受験で合格を目指す場合

目標勉強期間・・・12ヶ月

1週間の勉強時間・・・10〜15時間/週以上

最も一般的なスケジュールで、スクールなどでも1年での合格を目指したコースが多くあります。

1回目の試験までの半年間はとにかく一般知識と専門知識の2科目に絞って勉強します。

実技試験が一般知識や専門知識の内容を利用することは比較的多いですが、その逆はあまりないのと、勉強方法が違いすぎるので最初から複数回受験前提であれば勉強は1回目の試験の後からで十分です。

ですが、1回目の試験でも、次に受ける実技試験の予習のため、少なくとも実技1までは受験して本番でしか得られない経験を積みましょう。

一般知識・専門知識の勉強法

この2科目はマーク式で比較的他の資格試験とも近い出題形式なので勉強はしやすい方です。問題も1問3~5分で解くような問題がメインなのでまとまった時間や机に向かわなくても多く問題が隙間時間で勉強できます。

ただし、一般知識は理系の理論的な内容も多く、高校大学の履修科目によって取り組みやすさは異なります。出題される問題は法規分野を除き、類題はあれどどの問題も理解力を必要とする問題となっているため丸暗記では難しいです。

それでも過去問で実践するのが最も有効です。テキストを一通り読み終えたらなるべく早い段階で過去問や問題集を解きましょう。特に過去問は、有志のサイトなどで10年分(20回)以上確認することもできるので、問題数に困ることはありませんので、早いうちからどんどん解いていきましょう。

理系が苦手な人も、頑張ってテキストでしっかりと理解しようとするより、一通り読み進めたら過去問を解きながら必要な公式を覚えていた方が効率が良いと思います。

また、一般知識・専門知識に関しては高額なスクールなどを受講しなくても比較的安価なオンラインスクールを活用することで効率的に勉強することができます。

こちらの2つのスクールは珍しいことに気象予報士試験の講座もありますので参考にしてください。

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月額1,078〜1,628円のサブスク形式なのでお試しに使うことができます。これで一度試してみて、無理そうであれば高額ですがフルサポートのスクールを検討してみると良いでしょう。

ただ実技試験に関しては講座がありませんので、学科2科目合格後はスクールの受講が必要です。それでも大体のスクールで実技対策だけだと受講料も割引がありますので結果的には安く済ませることができます。

また、こちらの講座の講師は多くの方に使用されている「イラスト図解 よくわかる気象学」の筆者の中島 俊夫さんという方なので、こちらのテキストを使用されている方によりおすすめです。

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こちらでも気象予報士講座があります。買い切りですので初期費用はかかりますが、問題演習の解説も丁寧ですので、独学での理解に限界を感じている場合におすすめです。

免除なしの場合の実技試験対策と2科目合格後(免除)の実技試験対策

実技は気象予報士試験に特徴的な試験で、天気図等の資料を使用した記述式の問題で、難関資格と言われる一番の理由でもあります。

学科2科目とは全く異なる対策が必要ですので、免除なしの場合と2科目合格後の対策についてそれぞれお伝えします。

また、先ほどのオンラインスクールは実技試験については内容が不十分ですので、独学の場合は過去問を中心に自分で勉強する必要があります。特に過去問の採点基準や解説などは気象業務支援センターで公表されていません。

私のサイトでは最近のものだけですが実技試験について解説をしていますのでよかったら参考にしてください。

また、こちらで拙いですが、過去問の採点を受けていますので、よろしかったらご依頼ください。

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免除なしの場合

まず学科2科目が合格しなければ採点もされませんので、まずはそちらを合格の自信がつくまでしっかりと取り組みます。ただし実技試験を集中的に取り組み合格レベルにするには試験日の3ヶ月前には学科2科目をある程度完成させておく必要があるでしょう。

実技試験はテキストをいくら読んでも実際の試験形式にあった対策をしなければ得点につながりません。テキストを一通り読んだ後は積極的に過去問を解いていきましょう。最初のうちは全然わからないと思いますが、とにかく問題を解いてみて、解答文を覚えることに注力します。この必要性はこちらで説明しています。

まずは少なくとも1日最低2題、10年分(20回分、計40題)解いてみて、2周目は時間を意識して解きます。75分の解答時間に絶望するかもしれませんが、時間を測って解きましょう。少なくとも解答時間+見直しの90分以上集中して机に向かう必要がありますので勉強する環境の確保が必須です。

試験日1ヶ月前までに10年分を3周程度解いていれば、ある程度解答できるようになっています。応用力、理解力がある方であればこれで本番でも合格できる見込みはあるかと思います。ちなみに、この実技対策に取り組んでいる2ヶ月間も、隙間時間は学科の勉強をしてインプットした知識を忘れないようにしましょう。

各スクールなどでは模試なども実施していますので、未経験の本番に慣れるためにも余裕があれば受験してみることをお勧めします。

最後の1ヶ月は学科2科目を過去問でしっかりと復習しつつ、実技対策も並行していきます。ただ学科2科目合格の自信が持てない場合はそちらに注力しましょう。

学科2科目合格後(免除)の場合

2科目合格した後であれば実技試験に注力できます。もちろん実技試験では学科で使用した知識が必要となることもありますが、これも過去問を解きながら復習すれば必要な知識は忘れないと思います。

時間的なゆとりがありますので、時間がしっかりと取れるタイミングで過去問を解きましょう。それ以外の時間は天気記号や海上警報、雲形、気象用語の定義などの暗記や、解答の定型文を暗記するといいと思います。

過去問は10年分を解けるだけ繰り返し解いてみましょう。3周目以降はしっかりと時間を意識して解いてください。答えを覚えてしまって勉強にならないかもと思ったら、こちらのTeamSABOTEN気象予報士スクールで過去の模擬試験を購入することができます。

あまり費用をかけたくない場合は10年以上古い過去問を解いてもいいですが、結構最近の内容と合わないこともあるので注意してください。

どうしても合格できない場合

やはり難関資格ですので、何度受験しても合格できないという人もいます。それでも諦めることができない場合は、高額ではありますが、フルサポートしてもらえるスクールに入るというのも選択肢だと思います。

気象予報士試験は小学生から70代まで合格している試験です。

諦めずに取り組めば必ず結果はついてきます、頑張ってください!

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