気象予報士試験の過去問とその模範解答は一般社団法人気象業務支援センターにて過去5年分(10回分)が公開されています(http://www.jmbsc.or.jp/jp/examination/examination-7.html)
問題文や図、模範解答などはそちらから入手してください。図や問題文等の引用は気象業務支援センター様にご了承いただき掲載しています。
また、模範解答以外の考察等の内容は全て私見です。気象業務支援センターの見解ではありませんのでご注意ください。
①などはPC上の表記の関係で[1]と記載しています。
ここでは気象予報士試験の実技試験について個人的な解き方や考え方を載せています。
こちらに目次がありますのでブックマークしてぜひ参考にしてみてください!
問1 (1)[1]東北東(東) [2]しゅう雨 [3]海上強風 [4]34 [5]48 [6]24 [7]フック [8]にんじん [9]安定 [10]6 [11]9
[1]東北東(東) 24方位での回答ですが明らかに微妙な方角のときはどちらも正解となることがほとんどなので、深く考えずパパッと解答しましょう。 [2]しゅう雨 [3]海上強風 [4]34 [5]48 [6]24 超頻出問題で基本的な暗記事項です、ノータイムで解答できるまでしっかりと記憶しましょう。[7]フック [8]にんじん 衛星画像の特徴的なパターンで、気象庁の解説文と文脈もほとんど同じ内容になっています。特徴的な雲パターンはこちらにまとめられています→(気象庁:https://www.data.jma.go.jp/mscweb/ja/prod/product.html)
[9]安定 地形性巻雲が発生する条件は、山頂付近から対流圏上部までほぼ安定成層を成し、風向がほぼ一定であることが挙げられます。(参考:https://www.data.jma.go.jp/mscweb/ja/prod/pattern_03.html) [10]6 [11]9 2つの図を重ねてみると、温暖前線はほぼ6℃の等温線と重なっています。問題文では850hPaの温暖前線と記載があることから、だいたい地上の前線の1°くらい北に位置しますので6〜9℃となります。(2)距離:400km、方向:西北西
トレーシングペーパーを活用し2つの図を重ね合わせて確認します。最短距離を求めるため、コンパスを使用すると正確な最短距離が判別できます。北緯30〜40°の経線の長さが1100kmですので、そこから比例計算して距離を求めます。方向は45°くらいになっているため、北西としてしまいそうですが、緯線が左上に傾いていますので注意しましょう。
(3)温度移流:低気圧の中心の東側は暖気移流、西側は寒気移流で、東側の方が強い。
問題文より東と西の対比を求めています。解答文はよくある定型分ですので覚えておきましょう。風記号だけ見ると確かに東側の35ktの南風が相対的に強い暖気移流となっています。
低気圧の西側に観測点がないので断言しちゃっていいんですかね。
少し離れた風記号からは等温線の間隔からむしろ寒気移流の方が強そうに見えるんですが・・・。
鉛直流:低気圧の中心の東側は最大-56hPa/hの上昇流、西側は最大+17hPa/hの下降流となっている。
鉛直流の極値はすぐ見つかると思います。この問題では鉛直流を答えるので必ず記号をつけましょう。上昇流→(-)、下降流→(+)です。
(4)[1]790hPa 根拠:安定層の上端である。[2][ア]湿潤 [イ]相当温位 [ウ]絶対安定
[1]790hPa920hPaから上層は湿数0の層が続いておりかつ明瞭な逆転層もないため温暖前線面の気圧が少し判別しにくいですが、790hPa付近(赤線)から気温の低下が大きくなっていますからここが前線面となります。
根拠:安定層の上端である。
根拠はいつも通りならば逆転層の上端と書きたいところですが、今回は明瞭な逆転層とはなっていませんから安定層の上端となります。安定層という言い換えがすぐに浮かぶかが問われますね。
一般知識で勉強した内容だから知識とはあるんだけど、それが実技試験中にスッと浮かばないんだよなぁ
答えを見ればすぐ理解できるんだけどね。
さっそく一般知識に関する問題がたくさん出題されたね〜。
最近は一般知識の内容を含めた問題が多くなっているような気がするね。
問2はこちら↓