気象予報士試験の過去問とその模範解答は一般社団法人気象業務支援センターにて過去5年分(10回分)が公開されています(http://www.jmbsc.or.jp/jp/examination/examination-7.html)
問題文や図、模範解答などはそちらから入手してください。図や問題文等の引用は気象業務支援センター様にご了承いただき掲載しています。
また、模範解答以外の考察等の内容は全て私見です。気象業務支援センターの見解ではありませんのでご注意ください。
①などはPC上の表記の関係で[1]と記載しています。
ここでは気象予報士試験の実技試験について個人的な解き方や考え方を載せています。
こちらに目次がありますのでブックマークしてぜひ参考にしてみてください!
問3 (1) 時刻:2 時 30 分 降水量:81.5 ミリ 予報用語:猛烈な雨
これはミスなく即答したい問題ですね。棒グラフ1本が前10分間降水量ですので前1時間降水量は赤い枠の中の6つの値を合計したものになります。時刻は赤枠内一番右側の2時30分、降水量の合計は81.5ミリとなります。
雨の強さの予報用語は80mm以上で「猛烈な雨」になります。
単純な暗記は苦手なんだよねぇ
予報用語は初めてだと覚えるのが大変だけど、意外とそんなに量はないよ!
我慢して1回集中して暗記するとすぐ得点に繋がるから必ずマスターしよう。
(2)模範解答図を参照してください
簡単な問題ですが配点が大きく必ず正解したい問題です。色ペンを使うとケアレスミスを減らせます。
まず14℃の等温線を赤、10℃の等温線を青でマークします。囲われた等温線も忘れずマークしましょう。
次に青と赤の等温線の間で12℃の等温線が通りそうな位置の付近の点を12℃より上(赤)、12℃未満(青)でマークします。
12.0℃の地点は必ず等温線が通るので忘れずにマークします(緑)。ここを通らないと減点になります。あとは赤と青でマークした点や線の間に解答の12℃の等温線(緑)を描きます。線の位置はできるだけ比例配分で描きたいところですが、時間も限られているので、12.0℃の点を必ず通ることを意識すればあとはある程度大雑把でも問題ないと思われます。
今回の問題では解答する線は1本で枠まで続いているとヒントがあるので比較的容易ですが、閉じた等温線を描かせる問題も出題されることもあります。
(3)気温:エコー域の北西側は南東側に比べて気温が低く、エコー域付近で温度傾度が大きくなっている。
2つの図を重ねてみると、エコー域の周辺で等温線が密になっています。問題文で「北東から南西方向に帯状にのびる」エコー域となっているため、解答文に使用する方角は北西側と南東側が適切でしょう。
風:エコー域の南東側は南又は東南東の風、北西側は北北西の風又は相対的に弱い風で、エコー域付近で風が収束している。
風の分布も帯状のエコー域の周辺を確認すると北西側(青丸)と南東側(赤丸)となります。北西に比べ南東で相対的に強く、東南東〜南の成分が強い風となっています。みたままを解答すれば良いのですが、風の強弱はまだしも、方角についてはなかなか文章の組み立てが難しいですね。最低限、南東側で南から東南東の相対的に強い風、北西側で北北西の風、エコー域付近で風が収束、を押さえておけばある程度部分点はもらえるでしょう。
模範解答のような
北西側は北北西の風又は相対的に弱い風
という解答文は僕には無理だなぁ。
問3も基本的な問題が多くちゃんと勉強した人にとっては比較的得点しやすい問題だったんではないでしょうか。このような問題ではなるべく時間を消費せず、ケアレスミスを減らして確実に得点する力が重要です。そのためにはやはり過去問のマスターが最も効率的と思います。結果論ですが、第62回は実技2が難問でしたので、実技1でしっかりと得点できるかが合否に大きく影響したと考えられます。
問4はこちら↓
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